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稲船敬二(いなふね けいじ) 「ロックマン」シリーズ「鬼武者」シリーズ「デッドライジング」シリーズ等数多くのゲームを産み出してきたゲームクリエイター。


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プロデューサーの自覚を。

E3も終わって、次世代ゲーム機時代がスタートした感じだけど、今までの次世代の意味とは違ったように俺は感じているよ。

コンシューマゲームの進化は今回のハードで大きく変わるように思う。

制作って意味では大きく変わらないとも言えるけど、ユーザーまでの届け方や、ユーザーに感じてもらいたい感情なんかも考えて制作する必要があると思っているんだ。

まあ、難しいこと考えてこんな風に言ってると鼻で笑うユーザーもいるだろうが、今回のハードほど考えずに作るには危険すぎるように思うよ。

次世代機に対してパワー勝負で作れる会社もタイトルも限られている中、パワーに頼らないゲーム作りはほとんどの経営者なら欲していることだと思う。

開発者も難しい要求に応えていかないと、ゲーム制作の道すら閉ざされてしまうので、今まで以上にゲームのプロデュース能力が試されるよ。

ゲームプロデューサーという言葉は1990年代中盤くらいからボチボチと聞かれ始め、2000年を越えてから本格的に職種として認められたように思う。
だから、たかが10年そこら。 プレステ2が全盛時代なんで、ゲーム制作が今ほど難しくはなかった時代。

そんな時代にプロデューサーになった人間は、どれだけの能力をもっているのか試されようとしているよ。

今までにいろんなプロデューサーを見てきたけど、制作を理解し、売り方を理解し、時代を読めるプロデューサーはそう多くはいない。
プロデューサーって意味を問われる時代が来たと真剣に思うよ。

俺もいちプロデューサーとして試されている訳だけど、まあワクワクする。
苦難があるほど燃えるタイプだから、次世代機の苦難はとても有難いし、やりがいがある。

E3のカンファレンスで日本発のタイトルが少なかったことや、日本のゲームメーカーが目立てなかったことは残念だけど、日本は海外のゲームメーカーにはパワー勝負では勝てないと理解し、頭を使うことを覚えるしかないからね。
今まで日本は圧倒的に不利な状況で、力技ではなく、頭を使って「工夫」と言う武器で立ち向かい勝利してきた過去がある。

その先頭に立つのが「プロデューサー」だと思うんだ。

日本のゲームの未来はプロデューサーの肩にかかっている。 そう理解している人間がどれだけいるのか?

今までのように誰かが考え、誰かが工夫することのサポートだけでは次世代のゲームには対応不可能だ。
今までの方程式は崩れ去ったと理解し、新しい方程式を考えなくてはプロデューサーは勤まらない。

E3から、何を学び、どんな方向性を示せるかが、会社から出張に行かせてもらえた意味なんだと思って欲しい。

来年のE3で日本のゲームが目立てるようにお互いに頑張ろう。
by INAFKING | 2013-06-16 11:08